無料のECサイト構築システムを使うならEC=CUBEがオススメ!
今回はECサイトの開設を考えた時に、様々ある無料で利用できるEC構築のためのシステムについてご紹介したいと思います。
最近では、ECサイトの開設を考えた時にまず思いうかべるのが「どのシステムを使えばいいのだろう?」という方も多いのではないでしょうか?数年前であれば楽天などのショッピングモール型のECサイトは月額費用が賄えるか心配…や、ECサイトの構築を業者さんに依頼したら数百万円の見積もりが出てきてびっくりなんてことも多く、なかなかECサイトの開設に踏み切れないと言う方は非常に多くいました。
しかし、近年ではECサイトを取り巻く環境も大幅に変わってきており、ECサイトの構築を無料で進める事の出来るCMSや、出店することが無料のショッピングモールなども数多く登場しています。こういったECシステムを利用すれば、誰でも無料でECサイトの運営に乗り出せる時代になっていますので、「とりあえずECサイトが欲しい!」といった方であれば自分でECサイトを開設することができます。
もちろん、自分でECサイトを作れるシステムだからと言ってCMSを利用してサイト構築となると、htmlやphpなどのホームページ作成の為の基本的な知識は最低限求められます。その為、綺麗なECサイトを作たいと思えば全くの素人では難しいと言う現実はあります。また、通販の運営のための知識がないと運営を開始しても思った通りに商品が売れないなどのお悩みも出てくることでしょう。
そこで今回は、無料で使えるECサイト構築のシステムやサービスをご紹介するとともに、自分で進める場合の注意点なども合わせてご紹介したいと思います。
無料で使えるオープンソース系CMS
それでは実際に無料で使えるECシステムのご紹介に入っていきます。それぞれのECシステムをご紹介する前にCMSという言葉の意味にも少し触れておきましょう。
CMSとは『Contents Management System』の略で、管理画面からテキストや画像、動画などのコンテンツを登録・管理するシステムの事を指しています。イメージしやすいように例を上げるとWikipediaやSNS等もCMSの一つと言えます。
企業がECサイトの構築を考えた場合でも、近年ではこういったECサイト用CMSを利用して構築を進めるといった事が増えています。このようなCMSを利用したECサイトの構築は、自社サーバーやレンタルサーバー上にCMSプログラムをダウンロードし、サイトの製作を進めます。
オープンソース系のCMSは、無料で利用できるためコストを抑えて簡単に始められることが大きなメリットです。ただし、何か不具合があったときや、独自の機能を追加したいといった場合でも自分で解決しなければならないと言うデメリットはかなり大きいでしょう。
日本国内のECには最適と言われる『EC-CUBE』
まずは『EC-CUBE』からご紹介しましょう。『EC-CUBE』は日本国内で開発された国産ECサイト用CMSで、日本国内のECサイト構築のためのCMSとしては最も有名な物なのではないでしょうか。『EC-CUBE』の魅力は、オープンソースのCMSなので無料でダウンロード、インストールできる事で、また、日本国内で開発されたという事もあり、日本の通販市場において必要な機能が全て詰まっているといってよいプログラムと言えるでしょう。『EC-CUBE』は様々なデザインテンプレートも販売されているので、そういった物を購入することで綺麗なECサイトを作る事も可能です。
『EC-CUBE』は長らく2系と言われるシステムでサイト構築が行われていましたが、2015年にメジャーアップデートがあり、現在は『3系』と呼ばれるものも登場しています。オープンソース系CMSは、このように日々機能の拡張が行われていきますので、使用中に大きな仕様変更や新しい別の系統が登場したりします。機能充実は使用者にとって嬉しいものですが、システムにあまり詳しくない人であれば、機能拡張によって今までつかえていた物が使えなくなる等もある為注意が必要です。
『EC-CUBE』の注意点
『EC-CUBE』は日本で非常に有名なCMSだという事だけあって、『EC-CUBE』の使い方などを説明したマニュアル本等も多数販売されています。その為、こういったマニュアル本を参考に独自でサイト構築をすることもできますが、複雑な設定が必要な機能の追加などは、ある程度の知識がある方でないと難しいのも事実です。また、上で紹介したような大幅なアップデートがあった場合、不具合やエラーなどが出ても自力で解決しなければならないという事を頭に入れておきましょう。
ワードプレスになれている方であれば『welcart』
『welcart』はワードプレスを拡張する形でEC機能を追加する為のプラグインとして開発された物で、ワードプレスと併用する形でECサイトの構築が可能なプログラムです。このプログラムも日本の企業が開発したものなので、日本のEC市場に向いていると言えるでしょう。
ワードプレスは元々ブログを作成する為のCMSとして開発された物ですが、現在では世界中で個人、企業に関わらず利用者の多いオープンソースのプラットフォームです。このワードプレスにプラグインとして『welcart』を追加することでwebサイトに決済・カート機能を追加することが出来ます。『welcart』の良い所はワードプレスになれている方であれば、比較的取っつきやすい事で、また、日本国内では使用されている方も多いので調べれば様々な情報が出てくることでしょう。
『welcart』の注意点
『welcart』もオープンソースのワードプレスを利用したシステムのため、何か不具合があったときや機能を追加したいといった場合には自力で解決しなければいけないという点は注意点として憶えておきましょう。また、プラグインという特性上、自分に必要な機能を別途追加したい場合はコードの知識等がある程度必要になります。
世界中で使用される『Magento』
『Magento』は世界中で広く使われているオープンソース系CMSで「Magentoが世界標準」とも言われているシステムとして、世界3大eコマースプラットフォームの一つに上げられます。元々アメリカで開発されたオープンソースなので、インストール時に日本語に設定がする必要があるなどEC-CUBE等と比較すると初期設定なども少し手間が増えます。しかし、多言語化や多通貨を実現する越境ECサイトを作るには非常に適したプログラムです。
ただし、日本国内での普及率を考えてみた場合、『Magento』自体を知らない人の方が多いといった状況が現状で、素人の方が何かを参考に『Magento』でECサイトを作る事などは不可能に近いでしょう。
『Magento』の注意点
『Magento』は上述したように越境ECを構築したいといった方には非常によくできたシステムです。しかし日本国内ではほとんど普及していない為、何か問題があった場合にネットで調べたとしても、ほとんどの情報が英語の情報になってしまします。その為、英語が苦手な人には向かないシステムです。また、不具合の修正をどこかの企業に依頼したいと思っても『Magento』を使える企業を探すのに一苦労といった事もありますし、高額な費用を請求されることが多いです。
無料でECサイトを作れるASP系システム
ASPとは『Application Service Provider』の略で、ネットワーク経由によってソフトウェアやソフトウェア稼働環境を提供する事業者・ビジネスモデルのことを指してます。ASP系のショッピングシステムでは『MakeShop』や『ショップサーブ』が有名ですが、これらは月額費用などが必要な有料のシステムとなっています。今回はASPカートの中でも無料で使えるものをご紹介します。
EC運営に必要な付属サービスがある『Stores.jp』
STORES.jpは無料でECサイトを作れるASPで『最短2分で、驚くほど簡単にオンラインストアが作れる!』がキャッチコピーになっています。『Stores.jp』は下に紹介するBASEとよく比較されるシステムですが、現在では700000店以上のお店が出店おり、出店数ではこちらの方が多いです。『ネットショップを最短2分で無料作成』と言うだけあって使い方は非常に単純で、公式サイトから簡単にショップを作る事が可能です。因みに『Stores.jp』は無料プラントと月額980円のプレミアムプランに分かれているのですが、無料プランでは商品掲載数が5点までと非常に少ないので、企業などの通販サイトとしては少し向かないといった面はあります。
『Stores.jp』の注意点
上述したように無料プランでの開設であれば最大商品掲載数が5点までと、まともな通販サイトとしては機能しないでしょう。また、その他機能に関しても下に紹介する『BASE』の方が充実していると言えるので、色々なショップを開設したいといった人にしか現状オススメできないかもしれませんね。また、カード決済手数料も5%と、少し高めに設定されているのも大きなデメリットになります。
テレビCMでも有名な『BACE』
『BACE』は『Stores.jp』とよく比較される無料のネットショップ開業サービスです。『BACE』は上であげた『Stores.jp』とは違い、無料ですが商品掲載数の制限もなくネットショップの作成から運営まで様々な機能が無料で利用することができます。また、テンプレートなども無料・有料いろいろと用意されており、デザイン性のカスタマイズも可能で、クレジットカード・銀行振込・コンビニ・後払いの豊富な決済、アクセス解析やブログ、メルマガサービスなど、とても無料とは思えないほどの機能があります。
ただし、楽天サイトなどモール系の様な集客力はなく、集客面で苦労する場合が多いです。もちろん、独自サイトでも集客はネックになる事が多いですが、『BACE』はASPカートの分、SEO対策などが難しい面があります。
『BACE』の注意点
『BACE』等のASPカートでは、全て無料を謳っていますが、実際には各所で費用が発生する場合があります。カード決済の手数料やトランザクション費用であれば予想は付きますが、これ以外にも発生する物があります。『BACE』では、お店の売り上げを自社に口座に振り込んでもらうためには250円の振込手数料が発生し、振込金額が2万円未満の場合は500円の事務手数料が必要になります。
また、現状『BACE』で作ったECサイトはGoogle検索時に上位に表示されるといった事が少なく、売り上げを上げていこうと思えば、オウンドメディアの様な物を別途作る必要があるでしょう。
無料で出店できるモール型ショッピングシステム
最後に無料で出店できるモール型ショッピングシステムについてご紹介します。モール型ショッピングサイトの最大のメリットはそのモール自体が集客力を持っているという事があります。近年ではモールが発行するポイントがリアル店舗などでも使用できることや、逆にリアル店舗で貯めたポイントをモール内で利用できるなど、モール毎の集客合戦も激化しています。
また、モール型ショッピングサイトはカード決済やコンビニ決済などの様々な決済機能を自ら決済会社と契約する必要がないといった点もメリットです。独自に決済会社との契約には面倒な審査や、コンビニ決済などの付属の決済機能を追加しようと思えば、別途月額費用が必要などコスト面もデメリットになりますが、モール型であればこういった機能を売買時の手数料のみで自由に使う事が可能です。
無料モールと言えば『ヤフーショップ』
楽天ショップと並ぶモール型ショッピングサイトの最高峰に位置する『ヤフーショップ』は現在無料で出店することが可能です。元々は月額費用が必要なサービスでしたが、2013年よりヤフーショップの出店が初期費用・月額費用ともに無料になりました。これもあって続々とヤフーショップへの出店を決めたと言う方も多く、モール内のショップは一気に増えました。因みに自由にデザインをしたい、独自のcssを利用したいといった場合には、有料のヤフートリプルとの契約が必要になります。
『ヤフーショップ』の注意点
『ヤフーショップ』は全て無料でお得と考えている方が多いですが、実は契約内容を詳しく見れば落とし穴があるとわかります。これはヤフーショップには絶対にかかる手数料という物があるという事で、ここを知らないと言う方は意外と多いです。ヤフーショップでは、
- Tポイント原資: 2.5%
- アフィリエイト報酬原資:1%
- アフィリエイト手数料:原資の30%
上記の様な手数料が絶対に発生します。例えば、お客様がなにか購入した時には、売上の2.5%はお客様のポイントになります。その上アフィリエイト経由で来た購入者の場合には、「アフィリエイト報酬原資1%+アフィリエイト手数料0.3%=1.3%」が手数料として持って行かれます。つまり、月100万円の売り上げがあるお店であれば、2.5万円~3.8万円の手数料が絶対に発生するのです。これは出店料として考えれば、結構高額な費用ですね。
また、ヤフーショップはモール自体のSEOが非常に弱いと言われており、検索結果に表示されるページも基本的に「ヤフーショッピングモール内の検索結果ページ」で自社のヤフーストアが検索結果に表示されることは、ほぼないとまで言われているのも注意が必要です。
まとめ
今回は、ECサイトを無料で作れる様々なCMSやASPサービスをご紹介しました。
今回ご紹介したECシステムを利用すれば、ECサイトを自分で作成することも可能でしょう。ECサイトの運用では、制作コストがまず最初の問題として必ず立ち上がる事でしょう。また、どういったサイトを作りたいのか、どの程度の売り上げが欲しいのかといった事によって必要になってくるサイトは異なりますし、そもそも素人の方では自分に必要なサイトはどういった物で、どういったソフトを利用すればいいのかといった点は、なかなかわからないものです。
売上げが上がるECサイトには、やはりしっかりとした理論と売れる為の対策がいろいろと取られているものです。それらの対策を全て自分で行おうと思っても、技術的にも知識的にも難しいものですね。本気で売上が上がるECサイトにしたいと言う方は、お気軽にご相談・お問い合わせください。