楽天市場が発表した【全店舗3,980円以上で送料無料ライン制度】への対策まとめ
8月初旬、楽天市場が発表した制度に頭を悩ましている運営者様も多いのではないでしょうか。
今月お客様とお話をしていて最も話題に上がったこちらの発表ー
【購入額3980円以上で全店舗一律送料無料に】
お買い物ユーザーにとってはとてもメリットのある話ですが、店舗側には大打撃が予想されます。
現時点での楽天市場からの情報では店舗が配送費用を負担をすることになるため、売上利益に大きく影響するのではないかと、当然ながら不安の声が多く上がっており、全国一律なので離島への配送費用も当然店舗負担となります。
今回の制度はプラットフォーマーとしての楽天市場が、最大のライバルであるAmazonに対抗するためと見られ、「ユーザーファースト」を考えると素晴らしい制度ではあるのですが、店舗側には負担が非常大きく、利益の問題だけではなく、売上価格の見直しや、サイトの表記方法など様々な対応が求められます。
今回は現在、発表されている制度の概要をおさらし、どのような対応が必要かまとめましたのでご参考ください。
※2019年8月31日まで発表されている内容を元に作成しております。
「一律3,980円以上送料無料」制度の概要
8月1日楽天が主催するカンファレンス「RakutenOPTIMISM(ラクテンオプティミズム)2019」において三木谷社長から発表があった今回の制度。各店舗へは制度の説明冊子がとどいているはずです。
今回の制度、内容を大きくわけると以下の7つになります。
- 1店舗の購入金額の合計が3,980円(税込)以上になると送料無料
- 3,980円未満の場合は、店舗ごとの個別送料が適用される
- 「5,000円以上送料無料」等の記載は全面禁止
- メール便や160サイズ以下の宅配便にて配送する商品
- 配送地域は日本国内全域(離島への配送も対象)
- 配送にかかる費用はすべて店舗負担
- 2020年の2~3月ごろスタート見込み
楽天市場はアマゾンと違い、店舗ごとに送料無料ラインの基準が異なり、送料がわかりにくいと不満を解消するものですが、あまりにも店舗負担が大きい今回の制度。店舗側は様々な対応が求められます。
店舗側で行わなければならない対策
各店舗が行うべきことは、まずはこの機会に価格の見直しを図り、利益を維持することです。
その上で店舗がやるべきことをピックアップしましたので、どう対応してよいかわからないという方はご参考ください。
1.販売価格の見直し再設定
店舗によっては売値3,980円で販売して、粗利益が1,000円というところも非常に多いのではないでしょうか。
そうなると、そこから送料の負担に加え、クレジットカード手数料、楽天市場出店料、楽天システム利用料が引かれるので
商品によっては赤字になるお店も多いと思います。今一度、前述の手数料を引いた粗利益がいくらにるのか確認し販売価格の変更をしてください。
また、10月の消費税の増税も視野に入れながら、できるだけ価格変更を乱発しないように調整が必要です。
2.サイト内表記の変更
今回の新しい送料の制度によって「5,000円以上送料無料」など今まで設定した価格でのアピールは出来なくなります。
バナーの文言や、処品ページのタイトル、商品ページ説明欄などにこれらの文言を使用している場合は全て変更する必要がございます。
3.お客様への告知
最も注意が必要なのことがお客様への告知・伝え方です。特に「価格が明白なメーカー商品」の場合はいくら値上げをしたか、
お客様が明確にわかってしまうので慎重にお伝えする必要がございます。
こんな対策も必要!?まとめ買い商材ではクーポンの利用を
上記の通り価格に送料を上乗せすることが現状では最適な方法と考えますが問題点もございます。
送料を上乗せ設定した場合ですと複数点購入頂いた場合、送料を余分に頂くことになります。
たとえばその商品を2個買うと、2回分の送料を払うことになりお客様が損をしてしまいます。
この問題の対策としては【まとめがい買いでお値引き】ような案内が必要で
ラ・クーポンを利用するのが現状ではベストの選択かと思います。
今回楽天から発表された送料についての制度改正や、10月の増税など商品価格の変更や販売戦略の見直しが必要です、
おおまかなサイト改修や、販売戦略の見直しにお困りの店舗はS&Eパートナーズにご相談ください。
サイト全体の導線設計から独自のキャンペーン企画までご提案いたします。
SEO対策サポートをメインにECサイトのコンサルティング・構築支援を行っています。全日本SEO協会1級、GAIQ(Googleアナリティクス個人認定資)取得。ECサイトの運営経験で培ったマーケティングの課題解決力を生かし、成果に直結する提案に努めてまいります。